東京海上日動、テストのボトルネックをmablで解決

Challenge
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手動テストのボトルネックにより、開発チームは顧客に価値を迅速にもたらすことができませんでした

Outcomes
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QA と品質改善に費やす時間が大幅に短縮されました

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ダッシュボードの助けを借りて、より組織化されたテスト管理

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ローコード インターフェイスにより、直感的でスケーラブルなテスト作成が可能

東京海上日動火災保険株式会社(以下、東京海上日動)は、日本で最も歴史のある大手損害保険会社であり、お客様への安心・安全の提供に向けて多くの革新にチャレンジしてきました。特に昨今は、保険を通して「お客様の[いざ]を支える」だけでなく、事前のリスク低減などのソリューションなどを通して「[いつも]支える」ことができる存在へと進化しようと挑戦を続けており、そのためにデジタルを徹底的に活用しています。

東京海上日動システムズ株式会社(以下、東京海上日動システムズ)は、東京海上グループのIT・デジタル戦略の中核として、東京海上日動やその他グループ会社のシステム企画・設計・開発・運用・活用支援を担っています。その中でも、デジタルイノベーション開発部はデジタル戦略実装の担い手として、主に個人や企業のお客様にご利用いただくアプリケーションの開発・運用を担当しています。

松尾直弥氏は東京海上日動システムズ・デジタルイノベーション開発部のシニアエンジニアとして、プロダクトオーナーの支援、開発・運用プロセスの改善、新技術調査などを担当しています。同部は2019年に立ち上がった組織であり、最新のデジタル技術やモダンな開発に関心のある若手中心のメンバーで構成された組織でしたが、運用対象のアプリケーション数が増えていく中で、組織横断でDevOps実施における運用強化を進めるため、2020年にSREチームを発足させました。

ソフトウェアテストがアジリティの阻害要因に

SREチームの体制が整い改善プロセスが回り始めた2021年、松尾氏は新たな取り組みとして、アジャイル開発におけるプロセス改善の検討を開始しました。

デジタルイノベーション開発部におけるアプリ開発はアジャイルに進めており、2週間1スプリントとして機能を開発しています。スプリント最終日にはプロダクトオーナーからステークホルダーへのレビューを実施し、そこでのフィードバックを踏まえて改善や機能拡張を重ね、6〜12スプリントほど繰り返して一般公開していきます。アプリの開発から公開までの工程をVSM(Value Stream Mapping)によって可視化した結果、テスト工程に時間と労力をかけており、迅速な価値提供に向けてのボトルネックであると感じました。当時、ほとんどのチームにおいて単体テストがコードとして記述され、テスト駆動開発(TDD)が実現できていましたが、結合テストなどそれ以外のテストの自動化には取り組めていない状態でした。開発しながらもUIレベルでのテストも実行されることでアジャイルにおける検査適応サイクルを早め、開発プロセスにおけるUndone期間を短縮できる、それによりお客様に価値を届けるスピードも向上させることができるのではと考えました。

松尾氏は、実装された価値を少しでも早くユーザーに届けるため、結合テストや総合テストなど、手動で実施していたテストを自動化するためのプラットフォームについて検討を開始しました。

ローコードによる開発者フレンドリーなテスト自動化の標準化

松尾氏は、テスト自動化ソリューションの選定において、3つの重要な基準を設けていました。(1) 開発者やQA担当者がスムーズに使い始められるよう、直観的で分かりやすいUI/UXであること、(2) テスト自動化プラットフォームの運用によって新たな負担が増えないよう、簡単に拡張できるようなSaaSであること、(3) 長期的に開発者の負担にならないようメンテナンス性が高いこと、の3点です。

3つの基準の中でも、直観的なUI/UXとメンテナビリティが特に重要でした。デジタルイノベーション開発部では、常時10以上の開発チームがアジャイルに機能開発を進めています。このチーム数は今後も拡大予定であり、パートナー企業の方にも多く支援していただいています。彼らのようなテスト自動化SaaSユーザー(開発者やQA担当者)が継続的に使ってみたいと思えること、これが一番重要です。開発者数名に3つの条件を満たす複数のテスト自動化ソリューションを試してもらった結果、最も使いやすいと評価されたmablを選択しました。

最初はPoC実施メンバーを中心にmabl活用キーパーソンになってもらい、mablのハンズオンを実施したり、テスト作成時の相談役として動いてもらいました。テスト作成においては、GAテクノロジーズ事例 も参考に、まずは簡単なUIテストを自動化して、ツールに慣れることからスタートしました。2022年現在、複数のチームにおいて、B2BやB2Cなど顧客接点強化のために継続的な改善が見込まれるようなWebアプリケーションの開発にmablが活用されています。実際にmablを使っている開発者からは、「テストケースが直観的に作成できる」「ダッシュボード機能が優れている」「メールの導通テストや変数定義でのテスト作成ができて便利」などの声が上がっています。

プロジェクト管理の視点では、従来はテストケースや実施結果をExcelで管理していましたが、mablでテスト作成したケースについてはダッシュボードで結果が参照できる点が嬉しいです。テストの実行ログやスクリーンショットなども蓄積されており、過去の結果をすぐに参照することができて便利です。これは、プロジェクトの規模が大きくなり、複数組織でテストを推進するような場合にはさらに有効になると考えています。QAや品質向上に割くべき時間が減り、機能開発などよりユーザーの価値に直結するような仕事に開発者が時間を割けるようになります。

mablのさらなる活用に向けて

同社でスクラムマスタやQA推進を担当する綾部翼氏は、mabl活用拡大の難しさに直面しつつ、課題解決に向けて次のようなアプローチで取り組んでいます。

mablキーパーソンによるハンズオンなどを通して、社内にも徐々にmablファンは増えています。一方で、限られた工数の中でより多くの機能を開発するため、テスト自動化のための工数の確保が難しく、どうしても通常のPBIの消化が優先されてしまうという現状があります。こうした現状を打破し、様々な開発プロジェクトの中でmablをより活動していくためには、布教活動が一層重要です。この布教に向けては、組織横断として設置されたQAチームがmablの活用シーンを整理し、各開発チームに対して相談に乗っていくような体制で進めています。

mablを一言で言うと?

アプリ開発における羅針盤のようなイメージです。アプリ開発という旅において機能追加や変更のためにコードを修正した際、道を外れた(デグレった)ときにはそれに気づかせてくれて、正しい道に戻して、旅のスムーズな再開をサポートしてくれる存在だと思います。

 

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